SHINICHIRO HONDA
人間の存在をあらわす言葉は、いろいろとある。
ポリス的動物(アリストテレス)、我思うゆえに我あり(デカルト)、考える葦(パスカル)、道徳的理想(カント)、力(ニーチェ)、類的存在(マルクス)。
ここでは、人間は、「変異した情報を遺伝子以外の場所に蓄積する動物」とする。
遺伝子の変異と蓄積は、生物の進化をうながし、歴史的な存在としての地球の生物が生成した。人間は、変異した情報を遺伝子以外の場所に蓄積する動物である。情報が蓄積するということは、変化は不可逆であり、人間は歴史的な存在であることを意味する。つまり、10万年前の人間と現在の人間は異なる存在であり、昨日の人間と今日の人間も異なる存在だ。
マルサスの人口論では、人口増加率は人口に比例する。同じく、情報プールの増加率は情報プールの大きさに比例する。(情報(知識)の変異速度)
ΔI=dI/dt=kI
I:情報プール
k:係数
情報プールは、時間に対して指数関数的に増大する。情報プールが巨大化すると、情報プールを利用するためのコストが増大する。超巨大化した情報プールを利用するのは高コストなので、人工知能の登場は必然だ。
情報プールはさらに巨大化していくことが予想されるが、その先はどうなるのかはわからない。現時点では、情報プールの巨大化によって表出しているのは、少子化である。(少子化、情報プール、よみがえるマルサス)
原石1kg当たりから製作できる石器の刃の長さの試算